_igp4758 前回の補足ですが、 >同じ画像データをガンマが1.8のモニター(Mac)で見る色の濃さと2.2のモニター(Windows)で見る色の濃さは、2.2のモニターのほうが色が濃く見えます。 と書きましたが、最近は、そんな風にマシンやモニターで色の濃さが変わってはかなわないと、画像にICCプロファイルを埋め込んで、どのマシンでも見ても色の濃さは変わりまへんでという風になってきました。でも、フォトショップで開くときの話ですが、間違ったICCプロファイルで開くと今度はとんでもない色の濃さになることもあるわけです。いろいろカメラを使っていたり、人からもらったデータを開いたりすると、sRGBやったり、AdobeRGBやったりAppleRGBやったりいろいろなプロファイルが埋め込まれていて、訳がわからなくなりますが、とりあえず画像固有のプロファイルで開くようにしておけば、大丈夫です。 とまぁ、モニターで見える色の話はこのくらいにしておいて、いよいよ、プリントの話です。その前に、断っておきますが、僕の作業環境は、マシンは、MAC PRO(intel2.66Mhz)にサムソンのAdobeRGB対応のモニターで、フォトショップCS3を使い、プリンターはエプソンのPX-G5300を使っています。(他の環境にそのまま当てはまるかどうかはわかりません) プリントする時に、いろいろなソフトを使うと思います、たとえば、プリンター付属のソフトなどを使っている場合も多いと思います。まぁ、たくさんとりあえずそこそこプリントする場合はそれでもOKですが、ここ一番渾身のプリントをする時には、あまりにファジーな部分が多すぎて難しいので、出来るだけフォトショップからプリントすることをおすすめします。 プリントの難しいところは、透過光のRGBを反射光のインクに置き換えることがとっても難しいことに起因しています。昔のインクジェットは、印刷と同じようにシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色でしたが、最近は、ライトシアンとかライトマゼンダやオレンジやブルーとかいろいろ色数が増えて、8色使うの主流になってきましたが、マシンによって色が違います。それは、やっぱりどう頑張ってもなかなかでない色がたくさんあるということの裏返しです。ですから、マシンによって、色の得意、不得意がどうしてもあるわけです。とりあえず、そのことを頭においてください。 もうひとつが紙による違いです。使う紙によって、コントラストや色の濃さはどうしても変わってきます、そして、やっかいなのは、同じ紙でもつくった時によって微妙に違うことが多々あります。ハイライトの感じとかシャドウつぶれ具合が、基本的には同じ傾向なのですが、微妙に違うのは困りもんです。 とまぁ、いろいろ難しいことはありますが、とりあえず。まず、最初は、標準的なデータ(外で撮ったバストアップの集合写真とか標準的な写りのもの)をフォトショップで開き、フォトショップで、いい感じ調整します。でプリントします。と、こんなウインドーが開きます。 Pp001 赤丸で囲った部分は、「プリンタによるカラー管理」と「フォトショップによるカラー管理」「カラーマネージメント無」の3つが選べます。とりあえず「プリンタによるカラー管理」を選びプリントすると、プリンターのウインドーが開きます。 Pp002 このウインドーはプリンターによって違うと思いますが、「プリンタによるカラー管理」を選んだので、手動設定にします。色補正の方法は、AdobeRGBにしましたが、ほかでも同じです。ガンマはマックなので1.8を選び、明度とコントラストは中立(0)で、プリントします。 その結果は、標準的なものをプリントする時の基準となります。で、ここからが、スタンドアローンのお家プリントの力技なのですが、そのプリントとだいたい同じ濃さになるようにモニターのプロファイル(ガンマを微調整)を調節して、別名で保存して、プリントする時はそのプロファイルを使うワケです。(紙とか、プリンターによっていろいろと違ってくると思います。)あくまでも色の濃さだけですので間違わないようにしてください。「モニターの色の濃さ」イコール「プリントの色の濃さ」という状態を自宅の環境に限ってつくるワケです。だいたいこの状態が上手くできれば、ほとんどのデータは、問題なくプリントできます。気合い入れてプリントする前にこれで、モニターを調節するといいと思います。 でも、どうやってもこれだけではうまくいかない時は、必ず、あります、水中の写真では特に水面をあおって撮ったときの水の色とか、砂地のサカナが、データでは何ともないのに青かぶりしてプリントされるとか、ほんま、いろいろあります。そんな時は、続くです。 写真はM.プラナー100/2.8+K10Dで撮りました。